ドライマウスとは唾液の出が悪くなり、口やのどが渇きやすくなった状態のことです。頻繁にお茶やお水を飲む、夜間にも起きて水を飲む、空咳が出やすくのど飴が手放せない、パンやクッキーなど乾いたものが食べづらい、口中がネバネバするなどの症状があります。ひどくなると舌がひりひり痛くなったり、味覚障害、感染症、口内炎、口臭なども引き起こします。
ドライマウスの原因は、糖尿病・腎不全・シェーグレン症候群などのほか、薬の副作用や、緊張すると口の中がカラカラになるようにストレスなどが考えられます。また当然、老化現象としての面もあります。赤ちゃんは水分量の割合も多く、とても瑞々しいものです。悲しいかな人間は、年齢とともに潤いが低下していきます。ドライマウスは今までは命に関わる症状ではないと医学的にもあまり注目されていませんでしたが、口が渇いて不快ということにとどまらず、生活習慣病・ストレス性疾患・更年期障害などに発展しやすいということで最近注目されつつあります。
漢方ではこのような潤い全般を「陰」と呼び、それらの不足した状態を「陰虚」と言います。この陰の不足を改善してくれる漢方薬が補陰薬で、代表的なものに六味地黄丸、杞菊地黄丸、瀉火補腎丸、八仙丸、麦味散顆粒、養陰清肺湯などがあります。また、これらの漢方薬は体の内側から肌や髪の毛、爪などにも潤いを与えてくれますので、美容やアンチエイジングにも力強い味方になってくれます。このようにドライシンドロームは漢方の得意分野の一つです。口やのどの乾き、全身の乾燥が気になるようでしたら、一度漢方専門店に相談されてみてはいかがでしょうか。
H22年3月26日付