vol15 皮膚病の厄介な原因「湿邪」

皮膚病の厄介な原因「湿邪」

 アトピーなど慢性化しやすい皮膚病の発症原因を、漢方では「素体不足」「情志失調」「外感邪気」の3つが主と考えます。

かねみつまさのりの漢方的生活 「素体不足」とは体に弱っている部分があるということで、肌は内臓の鏡と言われるように、胃腸虚弱で皮膚に栄養や潤いが行き渡らなかったり、便秘で老廃物が溜まりがちになると皮膚の状態を悪化させます。また遺伝的要因も考えられます。

 「情志失調」とは心が健やかでなくなる状態と言え、様々なストレスが皮膚病を悪化させる原因になります。

 「外感邪気」とは外部から邪気が侵入することを言います。漢方では「風・寒・暑・湿・燥・火(熱)」の六つの邪気が存在すると考え、これを「六淫(ろくいん)」と呼びます。 例えば、寒で起きる皮膚病はしもやけ、燥は老人性皮膚掻痒症やカサカサ皮膚病、湿では水虫やジュクジュク皮膚病、火(熱)では赤い湿疹、赤二キビ、口内炎など。

 この六淫の中で厄介なのが湿です。湿といえばジメジメ、カビ、しつこい、こびりつく、洗濯物が臭くなるなどがイメージされると思います。湿邪が病気に絡むと慢性化し、なかなか治り難くなると考えます。

 この湿蛇を取り除くことは困難で、アトピー性皮膚炎などは完治に時間がかかることが多いのです。湿邪が発生する原因としては色々考えられますが、(戦後急激に増加した)冷たい清涼飲料水や油分の多い食生活が、体の中に不要な水分、汚れた水分を作り出す事が大きな原因ではないでしょうか。この湿邪を減らさない限り、慢性皮膚疾患の完治は難しいので個々にあった食生活の指導も漢方薬治療には欠かせません。

 皮膚病治療の基本は漢方の内服、スキンケア、食養生の3点を個々にあわせてオーダーメイドの治療がとても重要です。

H23年03月25日付

TOPPAGE  TOP 
RSS2.0