vol6 「冬病夏治」で冬の病気を治す!

「冬病夏治」で冬の病気を治す!

 6月22日は二十四節気の夏至でしたね。その日から、中国各地の漢方外来では「冬病夏治」の予防治療が始まります。夏至を過ぎた一番暑い盛りを三伏といいます。この時期は人の気や血のめぐりが良くなっているため、冬に酷くなる喘息、気管支炎、慢性関節性リウマチ、冬季乾燥型アトピー皮膚炎、冷え症、頻尿、アレルギー性鼻炎などの治療をこの三伏の頃から漢方薬を上手に取り入れて早めの治療を行う、それが「冬の病気は夏に治す」という考え方です。

トンセンホの漢方知恵袋 中国古典医書の『黄帝内経素問・四気調神大論』には「春夏養陽、秋冬養陰(春と夏に陽気を養い、秋と冬に体液の陰を培う)」と記載され、つまり、季節や陰陽は万物の生死を左右し、逆らえば禍となり、従えば体調に悩むことはないという「未病先防」の知恵が含まれています。

 腎陽(腎機能)を高める漢方薬、例えば、八味丸、牛車腎気丸などを三伏の頃から生姜茶と一緒に飲む事により、冬には身体の陽気が高められ、冷え、頻尿、リウマチ関節痛の予防と治療に効果的です。更に、牛肉、羊肉、紅茶など体内で熱を発する食べ物を少量摂るとより効果的です。

 また、汗をかき陽気を消耗する夏は、補気養陰(免疫力、体液を充実)や養血活血が大切です。麦門冬・五味子・枸杞子・西洋人参は体液や気を補い、亀ゼリー・当帰などを煮込んだ膏方は体の陽気(免疫力)を高めます。夏にこのような膏方で陰陽バランスを整えれば、来る秋冬には体質が改善され、花粉症、乾燥型皮膚病、冷え症などが軽減できるでしょう。その膏方代表方剤は当帰を主成分とした「婦宝当帰膠」があります。夏場の薬膳として鶏と黄耆を組み合わせた黄耆鶏スープは、花粉症、喘息予防の働きがあり、大根、百合、棗と蜂蜜で作った百合棗蜜飲は「養血美肌」効果があり乾燥肌や冬季乾燥型アトピー皮膚炎に良いでしょう。

 今年は今から「冬病夏治」で冬の病気を治しましょう。「備えあれば憂い無し」ですね。

H23年07月15日付

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