vol20 腎虚に欠かせない生薬「地黄」

腎虚に欠かせない生薬「地黄」

 腎虚とは、疲れやすい、体力低下、貧血気味、血色不良、食欲低下、肌・目・口などの乾燥感(ドライシンドローム)、不妊症、血行不良が原因で起きる生活習慣病などの老化を伴うものをいいます。「腎」とは泌尿生殖器以外に内分泌系や免疫機能などの働きも含まれ五臓六腑の根源ともいうべき重要な臓器とされています。

かねみつまさのりの漢方的生活 ところで、9月に赤城山でヒルクライムレース(自転車で坂道を登るレース)が初開催されます。わたしもエントリーしたので、先日練習に行ってきました。その時お会いした中に定年退職後から自転車を始めた方がおり、下半身がしっかりして、とても60代後半には見えませんでした。老化はよく足腰から衰えてくると言いますから、自転車もしっかり乗れば相当足腰の鍛錬になり腎の衰えを予防してくれそうです。

 漢方では、この「腎」の働きの衰えを「腎虚」といい、これを改善する漢方薬を補腎薬といいます。代表的な補腎薬には八味地黄丸、杞菊地黄丸、参馬補腎丸、ケイギョク膏などたくさんの漢方処方が並びます。これらに必ずと言ってよいほど含まれているのが「地黄」です。加工法によって地黄の薬効は変わります。

 生地黄は熱を冷まし、血中に停滞している熱を下げます。乾地黄は血中に停滞している熱を冷まし、体に潤いと栄養を与えます。熟地黄は量や質が不足・低下している血液を補強し、体に潤いと栄養を与えます。中国最古の薬草の本『神農本草経』には「あらゆる関節痛、筋肉痛、肩こり、腰痛、内臓の損傷を治し、血行が悪くなって起こる麻痺、しこりを取り除く」と記されています。地黄は中高年以降の健康維持には非常に頼もしい生薬です。私は自転車と補腎薬で死ぬまで足腰をしっかり保ち続けたいと思っております。

H23年08月26日付

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