vol8 耳鳴りに漢方薬

耳鳴りに漢方薬

 日本人の3人に1人は耳鳴りを感じ、65歳以上になると3割近くの人が耳鳴りで苦しんでいるという報告があります。 人が音を聞くには、音を耳に集め、外耳道、鼓膜を経て中耳を通り、そして蝸牛のような形をしている内耳へ伝わり、さらに脳に送られて音を感じます。病的な耳鳴りは周囲が賑やかにも関らず耳鳴り音が聞こえる場合です。

トンセンホの漢方知恵袋 高血圧・糖尿病・動脈硬化などが原因の場合もありますし、更年期障害・メニエール症候群・冷え症・睡眠障害などでも「ジンジン」「ジージー」、又は「カンカン」「キーン」というような耳鳴りを感じることもあります。

 漢方の基本的な考え方としては、耳鳴りは"気血が巡らず耳に栄養が行かない"状態と考えます。身体に十分な栄養(気血)があるにも関らず、それを運搬するための通路(経絡)が気滯瘀血によって阻害され目的の所に栄養が運ばれないことです。これは"実=体の中に邪気がある"の耳鳴りで、高い金属のような音が特徴です。このような耳鳴りの漢方薬は気血を巡らす理気活血薬が中心となります。

 また、慢性的な耳鳴りは、内耳の血行不良によるリンパ液の変化、蝸牛の迷路内圧亢進、感覚細胞異常などで生じる「内耳性耳鳴」が原因としてあります。そして、耳鳴りと同時に頸部から肩、肩甲骨上部から背部の不調も頭部への血行を阻害するもので耳鳴りの誘因になります。軽度の耳鳴りであれば蒸しタオルやお湯のシャワーで耳や頸部周辺を温め血行を良くすることで改善できます。

 そして「耳鳴りは腎虚から」と言われるように耳鳴りも老化の症状のとして中高年や閉経後の女性にも多く診られるようです。聞こえる音は蝉のような低い音が特徴で、静寂な場所や寝る頃になると耳鳴りが気になるのも特徴です。このような方の耳鳴りは、腎機能を高める補腎薬と呼ばれるものや、前述の理気活血を併用すると相乗効果があります。

 耳鳴りはこのように原因は様々ですので良くご相談して適切な漢方薬を選択して下さい。 

H23年09月16日付

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